看護物語

みんなで立ち上がり訓練

2011.07.01

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毎週日曜日の11時、5階病棟では写真のように、立ち上がり訓練を実施しています。患者様が横一列になり、「1・2・3・4・5・・・」の掛け声と共に、一斉に訓練を実施しています。1回10秒の立位保持を20セットです。

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立ち上がり訓練の活気に吸い寄せられ、「私もやりたい」と、他の患者様から声が聞かれ、急遽一緒に参加することはめずらしくありません。また、日曜日以外に、1人での立ち上がり訓練に誘った患者様には、「今日は1人なの?寂しいわ」といった声が聞かれます。

ある患者様をご紹介します。Aさんは、脳梗塞後遺症のためリハビリテーション目的で入院中の方です。時々、見当識障害で混乱してしまうことがありますが、普段はとても穏やかに過ごされています。そんなAさんが、立ち上がり訓練の様子をそばでみていて、突然、「せえーの!1・2・3・4・5!」と、大声で満面の笑みで言ったのです。見たこともない反応に、スタッフは驚いたのと同時に、痙攣の前兆ではないかと心配した程でした。その日はAさんの掛け声のおかげで、ますます活気に満ちた立ち上がり訓練となりました。

のちにAさんの家族に尋ねてみると、もともとお祭りが大好きで、腰痛があるにもかかわらず神輿をかついでいた程だったというのです。立ち上がり訓練でのみなさんの活気が、神輿をかついでいた頃の自分を思い出させたのでしょうか。普段からは創造もできなかったAさんの変化に、うれしさがこみあげるのをスタッフ全員で感じました。

当初立ち上がり訓練は、下肢筋力をつけるリハビリ目的で開始されました。いつしか、それだけではなく、立ち上がり訓練での一体感を感じることで、意欲、笑顔、活気を引き出すこと、そして本来の自分の姿を取り戻すきっかけにもなっていたことを、患者様から学びました。今後も日曜日の立ち上がり訓練は継続して行っていきたいです。  

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