看護物語

患者様のペースを尊重する事

2010.10.01

汐田総合病院 6階病棟

ナースコールに悩まされる日々

0056階病棟は急性期の病棟です。内科・外科・眼科の混合で周術期~緊急入院といつもせわしなく看護師は動いています。

Aさんは70代。COPDで今回人工呼吸器管理が必要になりました。人工呼吸器管理が長期化し気管切開。生命の危機を幾度も乗り越えようやく離脱した時、Aさんの筋力は衰え、ほぼ寝たきりの状態になっていました。受け持ち看護師は入職2年目の看護師Yさんは、ADLを向上させるべく看護計画を立てAさんに関わっていきました。

しかし、Aさんは体調病気に対する本人のこだわりが強く、自分自身で病気、リハビリの決め事を作っており、医療者側の立てたリハビリ計画は進まない。車椅子乗車の拒否、夜中5分おきのナースコール・・・。離床を進めていくことが難しい患者さんとしてナースカンファレンスでも常に議題となっており、私たちにとって手のかかる患者さまの一人でした。

そんな中、受け持ちの看護師Yさんは、Aさんと、根気強く話しを聞き、離床について話し合い、Aさんの想いを他のスタッフへにも伝えていきました。
そのため、スタッフはいくらAさんからナースコールが多くても敬遠することなく共に関り続け、その結果ようやく自ら車椅子に乗る姿を見ることができるようになりました。

試験外泊をし、もっとリハビリをして自信をつけて退院したいとの希望で療養病棟へ移動し、その後もリハビリ。そして夏、約8ヶ月に及ぶ入院生活から
退院が決まり、前日、「ようやく退院するよ。世話になったね。ありがとう。」と満面の笑みで挨拶に来てくれました。

私たちはA氏を通じて、看護計画やリハビリ計画は医療者の都合でなく、患者さまとともに決定することの大切さ、患者さまの気持ちを理解しようと寄り添うことの大切さを学びました。