看護物語

喜んでもらえる看護がしたい

2010.04.01

汐田総合病院 4階病棟

きっと食べてくれるはず!!

汐田総合病院4階は、外科・脳外科・神経内科が混合する急性期の病棟です。
今回は、常に緊張感のある職場での心温まるエピソ-ドを紹介します。

単身生活で認知症のある患者さんが直腸がんと診断され、手術お手前披露~今日は私がおもてなしします~目的で入院されました。人工肛門増設術を受け、術後に食事が開始されてもなかなか経口摂取できず、吐き気や嘔吐が続いていました。もともと口数の少ない患者さんでしたが、術後認知症の進行もあり、ほとんど発語ができなくなり、ジェスチャ-でコミュニケーションを図るようになりました。

検査結果から、イレウスと十二指腸潰瘍があることもわかり、病状から、経口摂取による栄養状態の維持は困難と判断されました。

主治医より区役所の高齢担当ケースワーカーへ胃廔増設の説明がされましたが、ケースワーカーから、「患者さんが元気な時、毎日のように通っていた中華料理店でもう一度食べさせてあげたかった。」と言われ、主治医と相談し、中華料理店へ連れて行くことになりました。入院前のことを思い出して“きっと食べてくれるはず“と期待しながらお店へ!!

病院では食べてもすぐに戻してしまっている状況でしたが、患者さんは大好きな牛そばを食べ、ビ-ルまで飲んで時々笑顔を見せてくれました。この日は、主治医・看護師・ケースワーカーそして、大家さんまで駆けつけてくれ、患者さんだけでなく、同行した皆にとって貴重な時間になりました。

人間にとって経口摂取は一番生理的なもので、患者さまの嗜好に合わせ工夫することの大切さを改めて感じることのできたエピソードでした。

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