看護物語

お手前披露~今日は私がおもてなしします~

2010.03.01

汐田総合病院7階病棟

00360才代後半 女性。 息子一人(夫を事故で早くに亡くし一人で生計を立ててきた。)
50才代に息子が独立すると同時に陶芸学校に通い始め、弟子を持ち教えるまでになったそうです。
他にも絵画や音楽等、多彩な趣味を持ち、やっと自分の時間が取れるようになった矢先、パーキンソンニズムが出現。徐々に症状が進行し、平成19年某大学病院入院。多系統萎縮症(線条体黒質変性症)と診断されました。

平成20年4月声帯狭窄の為、気管切開目的にて当院に入院されました。
色白で痩せ型(37kg)眼鏡をかけた優しい笑顔の中に気品と知性を兼ね備えている印象の方でした。
入院数日後、気管切開を行う事になり、コミュニケーションボード・筆談・読唇術でのコミュニケーションから痰の状況によりスピーチカニューレの使用をしました。

004気管切開後、病状の進行で全身の筋力低下が進行した事で離床する事に消極的となった患者さんに対し、離床を促す為、趣味をきいたところ、“茶道を少しやっていたのよ”といわれたので、お茶会を行いお手前を披露して、様々な患者さんとの関わりを持ちました。

患者さんが入院生活を送る中で、『病気の進行を感じながら、身体的・精神的不安を抱え過ごしながら、その人らしく、生きがいを感じ、穏やかに生活できる支援と関わりの大切さ』を学びました。スタッフ全体の患者との関わりへの意識の向上にも繋がったと思います。この取組みをこれからも続けていける職場環境でありたいと思います。